麻疹・風疹混合(MR)ワクチン

MRワクチン

麻疹・風疹混合(MR)ワクチンとは?子どもを麻疹と風疹から守るための接種時期・回数・副反応を小児科医が詳しく解説

麻疹(はしか)と風疹とはどんな病気?

麻疹(はしか)は非常に感染力が強く、高熱や発疹を伴い、肺炎や脳炎など重篤な合併症を引き起こす可能性がある感染症です。一方、風疹は妊娠中の女性が感染すると、胎児に先天性風疹症候群という重い障害を引き起こす恐れがあります。いずれもワクチンで予防可能な疾患であり、接種の重要性が高い病気です。

麻疹・風疹混合(MR)ワクチンとは

麻疹・風疹混合(MR)ワクチンは、1回の接種で麻疹と風疹の両方を予防することができる便利で効果的なワクチンです。日本では定期接種として無料で接種でき、子どもを感染症から守るための重要な予防接種の一つです。

MRワクチンの接種対象年齢と標準スケジュール

MRワクチンは、以下のスケジュールで計2回の接種を行います。


  • 第1期
    生後12か月〜24か月未満(1歳になったらできるだけ早く接種)
  • 第2期
    小学校入学前1年間(5〜6歳の年長児)

2回接種を行うことで、確実な免疫を獲得し、長期間免疫持続することが可能になります。

MRワクチンを2回接種する理由

MRワクチンを2回接種する理由は、1回だけでは免疫が十分に得られないことがあるためです。特に麻疹は非常に感染力が強いため、確実に免疫を作り出し感染リスクを抑えるためには2回の接種が推奨されています。

MRワクチンを接種し忘れた場合の対応方法

万が一接種時期を逃した場合は、早急に接種を行うことが推奨されます。特に麻疹は感染力が非常に強いため、免疫を確実に得るためにできるだけ早く接種しましょう。医師に相談すれば年齢に応じた接種スケジュールの再調整が可能です。

MRワクチンの安全性と主な副反応

MRワクチンは安全性が非常に高く、世界中で広く接種されています。しかし、副反応として以下の症状が現れる場合があります。


  • 接種部位の赤みや腫れ、痛み
  • 発熱(接種後5〜14日頃に一時的な発熱)
  • 発疹(軽度なものが出る場合あり)
  • まれに一過性のリンパ節腫脹(首の周囲など)

これらの副反応のほとんどは軽症で数日以内に自然に回復しますが、心配な症状がある場合は医療機関に相談しましょう。

MRワクチンの同時接種について

MRワクチンは他の定期接種ワクチンと同時に受けることが可能です。同時接種することで通院回数を減らせるだけでなく、免疫を早期に確立するメリットがあります。他のワクチン(日本脳炎ワクチンやおたふくかぜワクチンなど)との同時接種については医師に相談しましょう。

接種する際に注意すべきこと

予防接種当日は子どもの体調をよく確認してください。発熱や風邪の症状がある場合は接種を延期しましょう。また、これまでにアレルギー反応を起こした経験がある場合は、接種前に必ず医師に伝えることが重要です。

よくある質問(Q&A)

MRワクチンは有料ですか?
MRワクチンは定期接種ですので、公費で無料で受けることができます。自治体から配布される案内を確認しましょう。
妊娠中の母親が子どものMRワクチン接種によって影響を受けることはありますか?
子どもがMRワクチンを接種することで妊娠中の母親に影響が出ることはありません。むしろ、母親の風疹感染を防ぐため、家族全員のワクチン接種が推奨されています。
ワクチン接種後に発熱した場合はどうしたらよいですか?
接種後に発熱があっても多くは軽症で、自然に改善します。十分な水分補給と安静を保ちましょう。症状が強い場合は医師に相談してください。
麻疹や風疹に過去にかかった場合でもワクチン接種は必要ですか?
確実に麻疹または風疹にかかった記録がない限り、念のため接種することが推奨されます。不明な場合は医師に相談してください。
MRワクチンの接種間隔を短縮または延長することはできますか?
基本的には推奨スケジュールに沿って接種することが望ましいですが、やむを得ない事情で接種間隔がずれた場合でも免疫獲得は可能です。医師に相談しましょう。
大人もMRワクチンを接種したほうがよいですか?
成人でも麻疹や風疹への免疫がない場合や妊娠を希望する女性は特に接種を推奨します。成人接種は任意接種になります。

岩間こどもクリニックの予防接種サポート体制

当院ではMRワクチンの接種スケジュール調整、副反応の対応、各種予防接種の相談などを丁寧にサポートいたします。安心して接種を受けられるよう、医師とスタッフが親身に対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
子どもたちが健康に過ごせるよう、岩間こどもクリニックはご家族の皆さまを全力で支えます。

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