皮膚症状
- 発疹
- かゆみ
- じんましん など
食物アレルギー
Food allergy
食物アレルギーとは、食物が原因(アレルゲン・抗原)となって免疫反応を起こし、発疹、咳、嘔吐など身体に良くない症状が起きる病気です。日本では、乳幼児の5~10%、学童期以降でも2~3%程度のお子様が食物アレルギーに悩まされていると言われていますが、年齢とともに自然に良くなる傾向があります。また、アナフィラキシーという重症のアレルギーでは、生命に危険を及ぼすこともあり、注意が必要です。
食物アレルゲンの大部分は食物に含まれる蛋白質で、0~2歳では、卵や牛乳・小麦の3つが大半を占めます。乳幼児期になると魚卵、蕎麦が原因で食物アレルギーを発症するお子さんが増えてきます。これら以外にも果物類、魚卵、甲殻類、ナッツ類、そば、魚介類など、お子様によって原因の食べ物は異なります。
0歳 | 1歳 | 2,3歳 | 4~6歳 | 7~19歳 | ≧20歳 | |
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1 | 鶏卵 57.6% |
鶏卵 39.1% |
魚卵 20.2% |
果物 16.5% |
甲殻類 17.1% |
小麦 38.0% |
2 | 牛乳 24.3% |
魚卵 12.9% |
鶏卵 13.9% |
鶏卵 15.6% |
果物 13.0% |
魚類 13.0% |
3 | 小麦 12.7% |
牛乳 10.1% |
ピーナッツ 11.6% |
ピーナッツ 11.0% |
鶏卵 小麦 9.8% |
甲殻類 10.0% |
4 | ピーナッツ 11.6% |
ナッツ類 11.6% |
ソバ 魚類 9.2% |
果物 7.0% |
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5 | 果物 6.0% |
果物 8.7% |
ソバ 8.9% |
この中でも最も多いのは皮膚症状です。
まずは食物アレルギーの原因となる食べ物を調べます。原因と考えられる食物を食べてからの時間的経過、症状の重さ、家族歴、栄養方法、薬の服薬の有無などをお聞きます。
次にスキンケア指導や軟膏塗布により発疹を改善させた上で、血液検査、皮膚検査(プリックテスト)などを行います。しかし、これらの検査はあくまでも参考で確定診断に至るものではありません。食物アレルギーを確定するためには、食物経口負荷試験を実施いたします。
食物アレルギーは原因となる食べ物を食べなければ症状はでません。まずは原因となる食べ物を除去します。ただし、食物アレルギーの治療の基本は、必要最小限の除去です。食物アレルギーだからといって、一生食べないのではなく、少量でも食べることができるのであれば、その量の摂取を続け、徐々に摂取量を増やしていきます。アレルギーの症状が出た場合には、症状を抑えるお薬を内服いただき、発疹などの皮膚症状が強い場合は、塗り薬を処方いたします。
幼稚園や保育園、学校で給食に配慮が必要な場合には、生活管理指導表の提出が必要です。当院では、生活管理指導表の作成を行っております。
食物アレルギーでお悩みのお子様は、当院までご相談ください。
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