日本脳炎

Japanese_encephalitis

日本脳炎ワクチンとは?接種時期・効果・副反応と家庭での予防法を徹底解説- 岩間こどもクリニック(小児科・アレルギー科)

日本脳炎とは

日本脳炎は、ウイルスによって引き起こされる感染症で、重症化すると命に関わる恐れのある危険な病気です。日本脳炎ウイルスは蚊を媒介として人に感染します。特に、免疫が未発達な乳幼児が感染した場合は重症化しやすいため、予防がとても重要です。

日本脳炎の原因ウイルスと媒介者

  • 原因ウイルス
    日本脳炎ウイルス(フラビウイルス属)
  • 感染経路
    主に蚊(コガタアカイエカなど)が媒介します。

感染の流れ

  • 日本脳炎ウイルスは感染した豚の体内で増殖します
  • 感染した豚を吸血した蚊が人を刺すことで、人への感染が広がります

ロタウイルスは1度感染しても完全な免疫がつかないため、繰り返し感染することがありますが、初感染が最も重症化しやすいため注意が必要です。

日本脳炎の特徴

日本脳炎は人から人へ直接感染することはありませんが、蚊を媒介として感染が拡大するため、蚊の活動が活発な季節(夏~秋)に注意が必要です。

日本脳炎の主な症状と重症化リスク

日本脳炎ウイルスに感染しても、多くの場合は症状が現れません(不顕性感染)。しかし、感染者の約1,000人に1人の割合で重症化することがあります。

主な症状

  • 初期症状
    発熱、頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感など、風邪に似た症状が現れます。

重症化した場合の症状

脳に炎症が起こり、次のような症状が現れます。

  • 高熱
  • けいれん
  • 意識障害(昏睡状態)
  • 手足の麻痺

重症化した場合のリスク

日本脳炎が重症化すると、脳炎や神経障害が起こり、死亡率は約20~40%と高い数値になります。

  • 後遺症のリスク
    生存しても約半数に、知的障害や運動障害などの後遺症が残ることがあります。
    特に注意が必要な年齢層
  • 子ども
    免疫が未発達なため重症化しやすいです
  • 高齢者
    免疫機能の低下により重症化しやすいです

日本脳炎は重症化すると命に関わる病気ですが、予防接種を受けることで高い確率で予防することができます。

日本脳炎ワクチンとは|予防接種の目的と重要性

           

日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルスに対する免疫をつけ、感染や重症化を防ぐためのワクチンです。

ワクチン接種の目的

  • 日本脳炎の発症を予防する
    ワクチンを接種することでウイルスへの免疫がつき、感染や発症を予防します。ワクチンを接種することでウイルスへの免疫がつき、感染や発症を予防します。
  • 重症化のリスクを減らす
    万が一感染しても、重症化を防ぐ効果が期待できます。
  • 集団免疫の形成
    多くの人が免疫を持つことで、日本脳炎の流行を抑える効果があります。

日本脳炎ワクチンの効果

日本脳炎ワクチンは非常に高い予防効果があり、接種を受けることで95%以上の確率で免疫がつくとされています。

日本脳炎ワクチンの接種時期とスケジュール

日本脳炎ワクチンは定期接種として、生後6か月から接種が可能です。接種時期と回数は以下の通りです。

1. 接種スケジュール

  • 1期接種<
    初回接種は3歳~4歳の期間に6~28日の間隔をおいて2回、追加接種は初回接種の2回目終了後概ね1年の間隔をおいて1回接種>初回接種は3歳~4歳の期間に6~28日の間隔をおいて2回、追加接種は初回接種の2回目終了後概ね1年の間隔をおいて1回接種
  • 2期接種
    9歳~10歳の間に1回接種

2. 遅れてしまった場合の対応

           

接種が遅れた場合でも、対象年齢内であれば定期接種として無料で受けることができます。スケジュールが遅れている場合は、医師と相談し、早めに接種を受けましょう。

日本脳炎ワクチン接種後に見られる副反応

日本脳炎ワクチンは安全性が高いワクチンですが、接種後に軽い副反応が起こることがあります。

1. 軽度な副反応

接種後、以下のような症状が現れることがあります。

  • 接種部位の腫れや赤み
    ワクチンを接種した部分が赤く腫れることがあります。ワクチンを接種した部分が赤く腫れることがあります。
  • 発熱
    37.5℃~38℃程度の微熱が出ることがあります。
  • 倦怠感や機嫌が悪くなる
    乳幼児ではぐずりやすくなることがあります。 これらの症状は通常1~2日程度で自然に治まります。

これらの症状は通常1~2日程度で自然に治まります。

2. 重度な副反応(ごくまれ)

  • アナフィラキシー
    強いアレルギー反応で、呼吸困難や発疹、顔の腫れが見られます。強いアレルギー反応で、呼吸困難や発疹、顔の腫れが見られます。
  • けいれん
    高熱に伴う熱性けいれんがまれに起こることがあります。
  • 注意点
    接種後30分程度は医療機関で様子を見て、異変があればすぐに対応できるようにしましょう。

日本脳炎予防のために家庭でできること

           

ワクチン接種が最も効果的な予防法ですが、日常生活でも感染を防ぐための工夫が大切です。日本脳炎は蚊を媒介とする感染症のため、蚊に刺されない工夫が予防のポイントです。

1. 蚊の発生を防ぐ

  • 水たまりをなくす
    蚊は水たまりに卵を産みつけます。庭やベランダに水が溜まらないようにしましょう。蚊は水たまりに卵を産みつけます。庭やベランダに水が溜まらないようにしましょう。
  • 網戸や蚊帳の活用
    蚊の侵入を防ぐため、窓には網戸を設置し、寝る際には蚊帳を使うのも効果的です。

2. 外出時の注意

  • 虫除け剤の使用赤ちゃんや子ども用の安全な虫除けスプレーを活用しましょう。
  • 肌の露出を避ける
    長袖や長ズボンを着用し、蚊に刺されるのを防ぎます。
  • 蚊の多い時間帯を避ける
    夕方から夜間にかけては蚊の活動が活発になるため、外出は控えめにしましょう。

3. 室内での対策

  • 蚊取り線香や電気蚊取り器の利用赤ちゃんのいる家庭では、子ども用の安全な製品を選びましょう。
  • 室温管理
    長袖や長ズボンを着用し、蚊に刺されるのを防ぎます。
  • 蚊の多い時間帯を避ける
    蚊は高温多湿の環境を好むため、室温を適度に保つことも効果的です。

よくある質問と回答

Q1: 日本脳炎ワクチンは定期接種ですか?
はい、日本脳炎ワクチンは定期接種です。対象年齢内であれば、無料で接種を受けることができます。
Q2: 日本脳炎ワクチンは何回接種する必要がありますか?
日本脳炎ワクチンは合計4回の接種が必要です。
Q3: 副反応が心配ですが、安全性は大丈夫ですか?
日本脳炎ワクチンは安全性が高いワクチンであり、重い副反応はごくまれです。副反応の多くは、接種部位の腫れや発熱といった軽度な症状です。接種後の体調に不安があれば、すぐに医師に相談しましょう。
Q4: 日本脳炎ワクチンは他の予防接種と一緒に接種できますか?
はい、他の定期予防接種(例: 肺炎球菌ワクチン、五種混合ワクチンなど)と同時接種が可能です。スケジュール管理がしやすくなるため、同時接種を検討しましょう。
Q5: 日本脳炎ワクチンの接種が遅れた場合はどうすればよいですか?
接種が遅れても対象年齢内であれば、定期接種として受けられます。早めに医療機関に相談し、スケジュールを調整してもらいましょう。

岩間こどもクリニックの日本脳炎ワクチン接種サポート

岩間こどもクリニックでは、日本脳炎ワクチンの接種に関して、次のサポートを行っています。

1.丁寧な事前説明

日本脳炎ワクチンの効果や副反応、接種スケジュールについて詳しく説明し、保護者の不安を解消します。

2. お子さまに負担の少ない接種

経験豊富な医師と看護師が、お子さまの様子に配慮しながら安全に接種を実施します。

3. 接種後のフォローアップ

接種後の体調変化や副反応についても丁寧にサポートし、異変があれば迅速に対応いたします。

4. 予防接種スケジュールの管理

他の定期予防接種との同時接種を含め、最適なスケジュールを提案します。予防接種の漏れがないよう、母子手帳を確認しながら進めます。



日本脳炎は蚊を媒介として感染する危険な病気ですが、日本脳炎ワクチンを接種することで高い確率で感染を予防し、重症化のリスクを軽減できます。
岩間こどもクリニックでは、お子さまの健康を守るため、ワクチン接種のサポートを行っています。気になる点や不安があれば、いつでもご相談ください。

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