B型肝炎

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B型肝炎ワクチン|接種時期・効果・副反応をわかりやすく解説 - 岩間こどもクリニック(小児科・アレルギー科)

BCGとは

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)が原因で引き起こされる感染症です。ウイルスが体内に侵入し、主に肝臓に炎症を起こす病気で、感染すると急性肝炎や慢性肝炎、肝硬変、さらには肝がんに進行することがあります。

B型肝炎の主な感染経路

  • 母子感染(垂直感染)
    出産時に感染した母親から赤ちゃんへウイルスが移ることがあります。
  • 血液感染
    感染者の血液が傷口や粘膜を通して体内に入ることで感染します。
  • 体液を介した感染
    感染者の体液(唾液、汗、涙)に触れることで感染することもあります。

B型肝炎の症状

  • 急性肝炎
    発熱、だるさ、食欲不振、黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
  • 慢性肝炎
    症状が乏しいまま進行し、気づかないうちに肝硬変や肝がんに移行

B型肝炎ワクチンとは|予防接種の目的と重要性

           

B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスの感染を予防し、重症化を防ぐための定期予防接種です。日本では2016年10月から、生後2か月から1歳未満の赤ちゃんを対象に定期接種として実施されています。

予防接種の目的

  • 母子感染の防止
    出産時に母親が感染している場合でも、ワクチン接種によって赤ちゃんの感染リスクを大幅に減らせます。
  • 感染拡大の防止
    乳幼児期にしっかり予防することで、家庭内や社会全体への感染拡大を防ぎます
  • 重症化のリスクを減らす
    肝炎が慢性化し、肝硬変や肝がんへ進行することを防ぎます。

B型肝炎ワクチンで予防できる病気とそのリスク

B型肝炎ワクチンを接種することで、以下の病気を予防することができます。

  • 急性肝炎
    B型肝炎ウイルスが肝臓に感染し、急激に炎症を起こします。
    症状: 発熱、黄疸、倦怠感、吐き気、食欲不振
  • 慢性肝炎
    急性肝炎が治りきらず、慢性的に肝臓の炎症が続く病気です。
    特徴: 自覚症状がほとんどなく、進行に気づきにくい
  • 肝硬変・肝がん
    B型肝炎ウイルスによる慢性肝炎が長期間続くと、肝臓が硬くなり肝硬変や肝がんへと進行するリスクが高まります。
  • 母子感染
    B型肝炎に感染した母親から赤ちゃんへウイルスが移行することがあります。ワクチン接種によって母子感染を防ぐことが可能です。

B型肝炎ワクチンの接種時期とスケジュール

B型肝炎ワクチンは、生後早期に接種を始めることでしっかりと免疫がつきます。

1. 接種スケジュール

B型肝炎ワクチンは合計3回の接種が必要です

  • 1回目: 生後2か月
  • 2回目: 1回目の接種から4週間後(生後3か月)
  • 3回目: 1回目の接種から20~24週後(生後7~8か月頃)

2. 接種回数の重要性

3回の接種をすべて受けることで、しっかりと免疫がつきます。 途中で接種が遅れた場合でも、医療機関に相談し、スケジュールを調整することで接種を完了できます。

3. 対象年齢

  • 定期接種
    生後2か月から1歳未満まで
  • 任意接種
    1歳を過ぎた場合でも、自費で接種が可能です。

B型肝炎ワクチンの効果と予防の仕組み

B型肝炎ワクチンは、ウイルスの一部(抗原)を体内に取り入れることで免疫をつけ、感染や重症化を防ぎます。

1. 感染予防

ワクチン接種によって免疫がつき、ウイルスが体内に侵入しても感染しにくくなります。

2. 重症化の予防

万が一感染した場合でも、ワクチン接種により症状が軽減され、重症化を防ぐことができます。

3. 高い予防効果

B型肝炎ワクチンは、3回接種を完了することで95%以上の確率で免疫がつくとされています。

B型肝炎ワクチン接種後に見られる副反応

B型肝炎ワクチンは安全性が高いワクチンですが、接種後に軽度な副反応が起こることがあります。

1. 軽度な副反応

  • 接種部位の腫れや赤み
    ワクチンを接種した部分が赤く腫れることがあります
  • 発熱
    接種後に37.5℃~38℃程度の微熱が出ることがあります。
  • 倦怠感や機嫌が悪くなる
    赤ちゃんがぐずることがあります。

これらの副反応は通常1~2日で自然に治まります。

2. 重度な副反応(ごくまれ)

  • アナフィラキシー
    強いアレルギー反応で、呼吸困難や発疹が見られる場合があります。
  • 高熱やけいれん
    高熱が続く場合や、けいれんが見られた場合は速やかに医療機関を受診してください。

B型肝炎ワクチンの接種が遅れた場合の対応

B型肝炎ワクチンは、定期接種として生後2か月から1歳未満の間に3回接種することが推奨されています。しかし、何らかの理由で接種が遅れてしまった場合でも、以下の対応が可能です。

1. 接種が遅れてしまった場合

  • 対象年齢内(1歳未満)
    すぐに医療機関に相談し、残りの回数をスケジュール通りに進めましょう
  • 1歳を過ぎた場合
    定期接種の対象から外れますが、任意接種(自費)で接種を受けることができます。

2.任意接種として受けるメリット

1歳を過ぎても、接種することでしっかりと免疫をつけることができます。
家庭内感染のリスクを防ぎ、将来的な感染リスクを軽減します。>家庭内感染のリスクを防ぎ、将来的な感染リスクを軽減します。>家庭内感染のリスクを防ぎ、将来的な感染リスクを軽減します。

3. 接種を完了させる重要性

B型肝炎ワクチンは、1回の接種だけでは十分な免疫がつきません。3回の接種を確実に受けることで、95%以上の予防効果が得られるため、遅れた場合でも最後まで接種を完了することが大切です。

家庭でできるB型肝炎予防のポイント

B型肝炎ワクチン接種は最も効果的な予防法ですが、日常生活の中でも感染リスクを減らす工夫が必要です。

1. 家庭内感染の防止

B型肝炎ウイルスは血液や体液を介して感染します。家族内に感染者がいる場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 歯ブラシやカミソリを共有しない
    血液が付着した物を介して感染することがあります。
  • 傷のケア
    切り傷やすり傷がある場合は、しっかりと保護し、他の人との接触を避けましょう。
  • 感染者の排泄物や体液の取り扱い
    感染者の体液に直接触れないよう手袋を使用し、もし触れてしまった場合には十分な手洗いを行いましょう。

2.手洗い・衛生管理の徹底

外出後や食事の前後には、必ず石けんと流水で手を洗いましょう。小さなお子さまの場合は、手洗いの習慣を楽しく教える工夫も大切です。

3.母子感染への対策

妊娠中の検査で母親がB型肝炎ウイルスを持っていることがわかった場合、出生後の赤ちゃんにはワクチン接種と免疫グロブリン投与によって感染を防ぐことができます。

よくある質問と回答

B型肝炎ワクチンは必要ですか?
必要です。B型肝炎ウイルスは感染力が強く、感染すると重症化する可能性があります。ワクチン接種によって免疫をつけることで、感染リスクや重症化を大幅に防ぐことができます。
ワクチンは何回接種すればいいですか?
B型肝炎ワクチンは合計3回の接種が必要です。1回目から4週間後に2回目を、さらに1回目から20~24週後に3回目を接種します。
副反応が心配です。大丈夫でしょうか?
B型肝炎ワクチンは安全性が高いワクチンです。接種部位の赤みや腫れ、軽い発熱が見られることがありますが、多くの場合は自然に治まります。重い副反応はごくまれですので、安心して接種を受けてください。
大人でもB型肝炎ワクチンを受けることはできますか?
はい、可能です。大人でもB型肝炎ウイルスに感染するリスクがあるため、必要に応じて接種が推奨されます。医療従事者や感染リスクの高い方は特に接種が勧められています。

岩間こどもクリニックのB型肝炎ワクチン接種サポート

岩間こどもクリニックでは、B型肝炎ワクチン接種を通じてお子さまの健康を守るため、次のサポートを行っています。

1. わかりやすい事前説明

B型肝炎ワクチンの効果や副反応、接種スケジュールについて丁寧に説明し、不安や疑問にお答えします。

2. 安全な接種の実施

お子さまの体調をしっかりと確認し、経験豊富な医師とスタッフが安全に接種を行います。

3. 接種後のフォローアップ

接種後に副反応が出た場合の対応や注意点についてもわかりやすくお伝えし、必要なサポートを行います。

4. 予防接種スケジュールの管理

母子手帳を確認し、他の定期予防接種とのスケジュール管理もお手伝いします。

B型肝炎は感染力が強く、重症化すると肝硬変や肝がんへと進行する可能性のある病気ですが、B型肝炎ワクチンを接種することでしっかりと予防できます。

岩間こどもクリニックでは、ワクチン接種を通じてお子さまの健康をサポートしています。接種スケジュールや気になる副反応についても、お気軽にご相談ください。

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